2006年09月03日

2006小笠原-6 ウェザーステーション

市街地の隣に、山があって
そこから見る風景は、なかなかのものだ。

大神山へは、島民や観光客達の
朝の散歩コースとなっている、らしい。
自分も、時折よく登っていた。

登るルートはいくつかあるが、
てっとり早いのは、大神山神社へ至る
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この階段。

展望台に行くと、このとおり。

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ホント、小さい市街地だなーと思う。

中央に突き出ているのは
海上自衛隊の基地だ。
一般の人がたまーにお世話にもなる。
どういう時かというと、急患になった時だ。

生死に関わる重傷・疾患になると
岩国基地から救難飛行艇がやってきて
羽田か厚木まで飛んで、広尾病院に搬送される。

ちなみに、波が高かったり夜の場合は
飛行艇が使えないので、そういう時は
ヘリコプターで硫黄島まで飛び
そこから自衛隊の輸送機で本土に運ばれる。

なぜ、こういう事になるかというと
小笠原には「病院」がなく手術が出来ないからだ。
診療所はあるけどね)

で、生死に関わらない場合は診療所で手当を受けて
その後、次のおがさわら丸まで延々と待つことになる。

だから、小笠原に来て調子に乗りすぎて
足とか骨折すると、その後のバカンスがパーになる。
予定をキャンセルしてもすぐに帰れるわけではないからだ。

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さて、この「大神山展望台」からは
おがさわら丸の出航風景を見ることが出来る。

自分が父島に到着した日は、着発便だったので
すぐに折り返し、お盆を過ごした観光客を乗せて
出航するところだった。

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しかし、定時になっても出航する気配がない。
救急車の音が聞こえてくる。どうしたのだろう。
しばらくして、ようやく汽笛の音が聞こえ旅立っていった。

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出航すると、程なくしてコバンザメのように
各アクティビティサービスが船で追走して
おが丸が二見湾を出るまでお見送りをするのだ。
これが、小笠原の定番となっている。

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さて、何で出航が遅くなったのか後から
宿の主人に聞いてみたら、帰りの船に乗る人が
待合室で待っている間に熱中症にかかってしまったらしい。
で、救急車で運ばれて診療所で手当を受けたとの事。

でも運ばれてすぐ船が出航したという事は、
かわいそうにその人は、その船に乗れなかっただろう。
つまり、自動的に六日間、父島に延泊。



ところで、小笠原に病院がないという事は
そこに住む人たちにとっては、重大な問題だ。

なにしろ、手術が出来ないので
出産は(自然分娩以外は)島で出来ないし
盲腸ですら場合によっては内地に搬送される。
数日ですむはずが、何日も休まなければならないのだ。

一番かわいそうなのは、高齢者の島民。
手術が必要なほどの重大疾患にかかると
人生の最期を、今まで住んできた島で
迎えることができない事を意味する。


だから、島に病院が出来ることを何よりも
望んでいるのではあるが、施設はもとより
医師や看護師の数が圧倒的に足りないため
未だに実現に至っていない。

逆に、だからこそ小笠原に空港が必要だと
主張する人たちも多い。

だが、固有種の多い父島近辺にはなかなか
そういう場所も確保できず、採算性の問題もあり
過去何度か候補地は出してみたものの
これまた、未だに実現に至っていない。

空港の話については、島民の間でも賛否両論あり
そう簡単に決着が付くとも思えない。

個人的に言えば、とっても無責任ではあるが
このくらい不便だからこそ、小笠原の魅力がある
などと、思ってはいる。



堅い話はこのくらいにして

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とある夕方、夕食が始まる前に
店の主人が、ウェザーステーションへ
連れて行ってくれた。

ウェザーステーションから見る
水平線に沈む夕日は、とても最高だ。


別名「三日月山展望台」ともいうが
ここに昔、気象観測所があったことから
ウェザーステーションと呼ばれている。
今は、観測所は撤去されている。

ここは、父島のほぼ北の端に位置しているため
ほぼ一面に海原が広がる。
特に、水平線に沈む夕日は見応えがあり
その後、空一面を覆う夕焼けもすばらしい。

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ちなみに、ホエールウォッチングの陸上ポイントとなっていて
シーズンになると、双眼鏡片手に鯨を探す人で賑わうらしい。

お店の人もここにスタんばって強力な双眼鏡で
あちこち鯨を探しまくり、見つかると無線で船に連絡。
だから、ホエールウォッチング船に乗ると
鯨の遭遇率がほぼ100%になるらしい。

ともかく、自分の場合は双眼鏡ではなく
缶ビール片手に、沈む夕日をまったりと眺めていたのであった。
posted by mu at 00:00| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 小笠原 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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